小さな木
※この写真をジィーと眺めて読んでください
『小さな木』
山のふもとに公園が有りました。
その公園の周りには大きな木がたくさん並んでいます。‥が、公園の真ん中辺りに、それはそれは小さな木が1人ポツンと立っていました。
その小さな木が声をからして言いました。「どうして僕だけ、こんなところにいるの?寂しくて泣きそうだ。神様は、僕をからかってるの?」と木の幹から既に涙が溢れて泣いていました。
すると何処からか優しい声がしました。「坊や」小さな木は辺りを見回して言いました「だれ?」すると「坊やから離れて囲んでる木だよ」「なに?」「坊やは寂しい、寂しいと泣いてるけど、横を見たことあるかい?」「横‥あっ!人が座る椅子がある」周りの大きな木は更にゆっくり話しました「そこに座る人も坊やと同じように寂しくてここにやって来るんだよ。この公園に来た時、そこの椅子だけだったらどう?本当に寂しいだろう。けれど、坊やが成長し大きな木になったら、人に日陰をつくり、坊やは癒しを与えることが出来る。だから君は、そこにいるだけで人を幸せに出来るんだよ‥」「僕が人に幸せを与える‥ねえ!そうなったら僕は、もう寂しくなくなるの?‥あれ?木さん!木さん!木さん!」「‥‥」周りの大きな木は、もう何も言いませんでした。
はらだ けんじ
※もう一度上の写真をジィーと眺めてください。そんな声が聞こえて来るでしょう。
最後までよんで頂いて、ありがとうございました😊 では、また(^^)v